落花生とサツマイモと大豆を収穫した。
秋の陽はやわらかく、畑の土は昼の熱をうっすらと抱きこんでいた。
背中にあたる日差しがぬくい。
風は乾いていて、空は申し分なく高い。まことに上等の農作業日和である。
しかし、収穫という仕事は見た目ほど甘くない。
掘る、拾う、運ぶ。しゃがむ、立つ、またしゃがむ。その繰り返しで一日はきれいに磨り減ってしまった。
気がつけば時計の針だけが先へ進み、こちらの体力は地面に吸い取られていた。
足も、膝も、腰も全てが自由にならない。
買い物へ出る元気など残っていない。
晩飯の食材を調達する計画も、夕暮れとともにあっさり頓挫した。
だが、収穫物のなかに久しぶりの落花生があった。
これを見逃す手はない。
泥を落とし、大鍋でぐらぐらと湯がく。
湯気の立つ落花生を皿に盛り、冷えたビールを脇に据える。
殻を割ると、ほっこりとした落花生独特の香りが立っていた。
ほどよい塩味が舌にひろがり、噛めばしっとりとして、しかも歯ごたえがある。
枝豆の青々しい旨さとは違う。もっと土に近く、もっと秋に近い味だ。
畑の匂いをそのまま閉じ込めたような滋味がある。
ビールはするすると喉を落ちていった。
働き詰めでへとへとになった一日の結末としては、なかなか悪くない。







